マーケティング関連ツールは世に数多く出ていますが、「サポート」はそれらを選択するうえで非常に重要なものです。 同時にこれを疎かにすることで、成果はもとよりマイナスになる例も多くあります。
Web接客ツールは、マーケティングの実践に適しています
デジタルマーケティングに携わっていると、「Web接客ツール」という言葉を聞くことも多いと思います。
Web接客ツールは、一般的には次のように定義されます。
Webサイトに訪問したユーザーに対して、そのユーザーごとに適した内容を出していくツール。
具体的には、「ポップアップ」「チャットボット」などの方法が多く使われます。
コンテンツ内に埋め込んだバナーなどもWeb接客ツールで出しわけが可能です。
なお広義ではサイト内検索なども含むとされていますが、この記事では一般的な「ポップアップ」「チャットボット」「コンテンツ内埋め込み」といった機能を持つツールを接客ツールと分類して、そのメリットとどういった方に特におすすめかを解説していきましょう。
※メインイメージ部分は、接客ツール「TETORI」の管理画面の画像を使わせていただいています。
接客ツールの実務的なメリット
接客ツールはさまざまなメリットがいわれますが、筆者が実務的なメリットと考えるのは、次の二つです。
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- マーケター自身で運用ができる(制作、設定、公開と停止)
- パーソナライズができる
Web接客ツールは、管理画面から各種設定ができます。
各種設定とは、ポップアップであれば用意されたテンプレートを使って画像をセットして文字を入力し、ポップアップそのものを作成。それを出すユーザーの条件を入れ、公開ができます。つまり、画像作成以外のすべてができます。チャットボットや埋め込みの場合も同様のことができます。
つまり、制作や開発の経験がないマーケターだけで手軽に運用ができる。これは大きなメリットです。
接客ツールと関係が深いパーソナライズは、(デジタル)マーケティング全般においても非常に大切な要素を含んでいますので、次で詳しく解説しましょう。
マーケティングの基本を押さえた実践にピッタリ
(デジタル)マーケティングにおける大切な四つの要素をあげます。
- 最適なターゲット
- 最適なタイミング
- 適したコンテンツ
- 適したチャネル
これらについては、さまざまな言い方があり、4Rコミュニケーションといったまとめ方もされています。顧客中心のコンテンツ設計といった取り上げ方をされることもあります。
接客ツールのメリットとしてあげたパーソナライズは、一見すると「最適なターゲット」だけにかかる印象かもしれません。しかし、「ページのどの位置で見せるか」「どういったページ経路をたどるか」といったことが設定できるので、「最適なタイミング」も実行できます。「正しいコンテンツ」「適したチャネル」は誘導する要素や着地するページなどです。
これらをマーケター自身がトライ&エラーで実行していけるので、マーケティング施策を実行しながら身につけていけます。
AIと接客
パーソナライズの理想は、One to Oneです。
つまり、一人ひとりに対して最適な体験を提供するということ。
接客ツールも理想はそれですが、おおよそ人力では不可能です。しかし、AI技術を使えば理論上は可能です。
デジタル広告を運用されていれば、それはイメージしやすいでしょう。
現在のGoogleやmeta広告は広告をアセット(パーツ)として登録します。どう表示されるか、さらにどこに、いつ表示されるかもシステム任せです。アセットそのものを自動で出すこともできます。
Web接客ツールは、まだそこまで自動化できるものはありません。昔からそうした話やツールはありますが、主流とはなっていません。ですからある程度セグメンテーションされたユーザーに対して、マーケター自身がいつ、どう出すかを決めていきます。
もっともOne to Oneに近づけようとして、リソースを超えた設定を無理しておこなう必要はありません。
たとえばMAやCDPのデータも駆使して細かく設定すれば、理想にはより近づくかもしれません。しかしその準備にかかる時間とコスト(人力を含む)に見合う、それ以上の結果が出せるかというと疑問です。
高度な接客ツールを使っていると、理想に近づける運用をしたがるケースもありますが、人ではすべてを賄えないことは念頭においておきましょう。もしOne to Oneマーケティングが効果的、獲得シミュレーションでも高い効果が見込めるといった場合になれば、開発も念頭に置いて進めていくのがいいでしょう(それができる実行ツールとして、接客ツールを位置づけられること。さらに接客ツールの能力を存分に使うだけの知見は必要)。
最適な接客ツール選び
世に接客ツールと呼ばれるものは、数多くあります。
総合的にいろいろなことができるものという条件だと、代表的なものとしてKARTEが有名です。Sprocketもよく知られるツールです。これらは各種データ連携も可能です。前者はツールとしての機能が拡充、後者はコンサルティングが充実しているといった特長があります。これらのツールのデメリットは価格です。
MAツールもWeb接客機能を提供しているものが多くあります。HubSpotはMAというより広範囲の総合ソリューションなので、接客ツールと同等の機能を提供しています。また最近は有料のヒートマップツールの多くで、ポップアップを出す機能が付いています。ですから有料のヒートマップの導入を考えていて、施策の実行ツールもほしいという場合は、その観点で導入を考えてもいいでしょう。業種、業界に特化した接客ツールというのも出ています。これらは接客だけでなく、よりそのサイトに必要な機能があるツールを考えてみるといいかもしれません。たとえばECに特化した接客および売上支援ツールといったものです。
接客ツールに必要な機能がひと通り揃っていて、低価格で導入ができるという点ではTETORIがあげられます。
汎用性も高いのでBtoC、BtoB、ECといったあらゆるサイトで役立ちます。日本製で管理画面も非常に使いやすいので、メールマーケティングをはじめとするプッシュ型、CRM部分をMAなど、Webサイトや会員登録を含めてリード情報が取れていない接客部分はTETORIで、といったサイトも多くあります。
接客ツールを使った施策の立案と実行、ツール選びもご相談ください。